Principem auro
第4章 金色の少女
「あなた達5人を守れなくてどうして国を守れると言うんだ。言えないだろう?
それができる、というのは夢物語だ。
だからこそ…
私は全力であなた達を守るよ。
必要ならばこの身さえもかけよう。
だから、私を助けてほしい。
私にはあなた達の力が必要だ。
これは命令ではない。私からの最初の願いだ。」
5人は弾かれたように一斉に敬礼をした。
『はっ!我らが主のために!!』
少女は金目を緩め、金髪をなびかせて
「よろしく頼む。」
とそれだけ言って微笑んだ。
この子供達の様子を見た大人達は歓喜に打ち震えた。
現国王までもだ。
まだ10にもみたない子供達のやりとりとは思えない。
この子供達が次の王と従者達なのだ。
そして、
この光景は文献に記されたこの国を作った初代王とその従者達の契約にとても似ていた。
それ故に彼らは初代の生まれ変わりだと噂され、さらなる王信頼へと繋がった。