テキストサイズ

未成熟の成長

第2章 コンクリート


私はまた目を閉じる。

陣内の手が、舌が、眼が、私を蹂躙していくのを、ただ受け入れるしかなかったのだ。

心のそこから汚い水が沸き起こる。

その水が八雲を濡らして、汚していく。

もう目は開けたくない。


「八雲ちゃんよ、いいからだしてるのに、勿体ねえよな。籠に入れらちまってよ」


籠、籠とはなんだ?

私が束縛されて生きているとでも言うつもりなのか。

愚かな。

私は縛られたことなど一度もない。

あの素晴らしい家族を負に感じたことなど、絶対にないのだ。


「そろそろこの未発達な所も、開発してみるか?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ