テキストサイズ

未成熟の成長

第2章 コンクリート


保健室の白いベッドはとても暖かい。

私を包んで癒してくれる。

頭痛は相変わらずだけど、ゆっくり休める。

隣にナタリーさんがいなければ、も
っと休めるんだけど。


「ゆかり」

「何?」

「ちゃんと、薬飲んだ?」

「何の?」

「昨日渡した、薬」


そんなの貰ってないよ。

けど、不意に、ポケットを探ってみる。

ジャラ、という嫌な音。

これ、なんだろ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ