幼なじみはドSで超エッチ
第10章 10,愛する人へ
しばらくして手術室のランプが消えた。
そして医師が出てきた。
「先生…力哉は…力哉は?」
「最善は尽くしました。でも刺傷がとても深くまだ油断はできません。」
「それって…力哉が死ぬかもしれないってことですか?」
医師が小さく頷く。
嫌だ…嫌だよ…。
力哉が死んじゃうって……
「嫌だよ…そんなの………」
「七海ちゃん…」
私の目からは涙が溢れていた。
今日、何回泣いただろう…。
力哉が手術室から運ばれてきた。
まだ酸素マスクをしていて、力哉は寝ているようだった。
力哉は病室に運ばれた。
病室の中に入れない私。
「七海ちゃん…力哉は七海ちゃんのこと待ってるよ?行ってあげな…」
「航平くんは?」
「今日は遅いから帰るよ…また明日くる。なんかあれば連絡して…」
そう言って航平くんは帰って行った。