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その一言が言えたなら【リヴァエレ】

第2章 2

「は、はい…?」
腕を組み、じっとエレンを見つめるリヴァイにエレンはどぎまぎして答えた。

“もうちょっと可愛がってあげたほうがいいんじゃない?”

リヴァイの頭の中ではハンジの朝の言葉が木霊していた。

そして口を開いた。

「…オレはお前のことを大事に思っている」
「………へっ?」

なんの構えもなく告げられた言葉にエレンは瞬きした。

「へ、…兵長……?それって、…」
「…分かったんなら早く掃除しろ…マシだとは言ったが合格ではねぇぞ」

淡々と掃除を始めるリヴァイを見つめていたエレンは「……はいっ!」と言ってリヴァイと一緒にそこらをはきはじめた。

「♪」




………なんでオレは可愛いの一言も言えねぇんだ…。

ご機嫌なエレンとは裏腹に、リヴァイは大きな溜め息をこぼした。

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