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その一言が言えたなら【リヴァエレ】

第2章 2

「リ~ヴァイっ♪」
「…………なんだ」

翌日、調査兵団の人達はいつも通りの時間を過ごしていた。
書類仕事が一旦落ち着いたリヴァイ兵長は、一息ついて、エレンに入れてもらった紅茶を飲んでいた。
そんな中、リヴァイにハンジが声をかけた。
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど!」
「…………さっさと言え」
「リヴァイって、エレンと付き合ってるでしょ?」
「………………あ?」
リヴァイはいかにも不機嫌な声色でハンジを睨んだ。
しかしハンジは意気揚々として喋り出す。
「だって、エレンの様子見てたら分かるよ~~あれはどう考えてもリヴァイに恋してる顔だね」
「…あいつがそんな顔してるからといってオレ達が付き合っているという証拠にはならないと思うが」
「リヴァーイ!嘘は良くないよ?あなたの対応もおかしい!!」
「………何がだ」
「だってぇ、エレンについでもらった紅茶と、他の人に淹れてもらった紅茶じゃあ、飲む速度が全く違うもおん!それはエレンに淹れてもらったやつでしょ?」
「…………」
「…………あはは!リヴァイにも可愛い所があるんだねぇ~!!」
「……削ぐぞ…」
「それはカンベン!で、私が言いたいのは、エレンをもう少し可愛がってあげたらどうかって話!」
「…………あ?てめえに言われなくてもこっちはちゃんと…」
「じゃあさあ!リヴァイ!エレンに可愛いって直接言ったことあるの?」
「……………」
「ほら、可愛がってないじゃぁん!」
「………うぜぇ…」
「エレンだって一度くらいは言われてみたいと思うんだけどなあぁ」
「………………」
「ちょっと頑張ってみたら?」
にやにやリヴァイを見下ろすハンジはどこか楽しげだ。

「……………」


リヴァイは紅茶を一口すすった。

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