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散りゆく花

第2章 無



朝日、寺田、川島が今日は誰が私を犯すのか決めているのを私はドア越しに聞いている。

恐怖で震えてきた…。
なんで、あんな、あんなことをなんでしなきゃいけないの…。
あの夜寄り道なんてせずにまっすぐ家に帰ってればよかった。お母さん、心配してるかな…。ちあき…、会いたいよ…。
『うっ、ひっく、うぇーん…』
小さい子供みたいに泣くのは今だけだからって自分に言い聞かせた。
もう私に明るい未来なんてない。ただ平凡な生活であれば良かったはずなのに…。こんなどん底に突き落とされて平凡にすらなれない…。


どうしたら…、どうしたらもっと楽になれるかな…?


――ママー、置いてかないでよ…

またこの声…。
一体この声は誰なの?
ねぇ、あなたは誰?


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