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えっちな文藝部の活動報告書

第3章 冒頭のエロシーンは微エロでっ!

「官能小説はやはり、出だしのエロさが肝要です」

野路菊部長がパソコンから顔をあげて思い立ったように告げた。

俺とみずほは返事もせずガン無視を決める。

俺は小説を読んでおり、みずほに至っては文藝部の部室で漫画を読んでいた。

「エロ小説が始まったというのに20ページもエロシーンがなく、人物紹介なんかしていたら読者も飽き飽きするわ。ズボンをずり下ろして読んでいる少年が風邪を引いちゃうかも。やはり早めのエロは絶対ね」

俺たちが入部してはや2週間。

無視し続ける新入部員にすっかり慣れた野路菊部長は、2人の反応を気にせず勝手に自論を展開していく。

「とはいえいきなり--」
「部員集まって廃部もなくなったんだからもう官能小説にこだわる必要ないんじゃないですか?」

やれやれ……
仕方ないから一人で勝手に話を進める野路菊先輩の暴走を止めるか……

放っておくとろくなことにならないからな……

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