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えっちな文藝部の活動報告書

第3章 冒頭のエロシーンは微エロでっ!

「たった3人じゃない。私はね、如月君。文藝部を学内最大派閥にしたいの。その為にはやはりエロの力が必要なの」

野路菊先輩は凛として答える。

無駄に美少女だから発言が余計残念に感じてしまう。

「んでね、最初のエロはやはりいきなりセックスとかでなく、微エロくらいかと思うの」

よくない流れだ……

えっちな小説にリアリティーを出すためにはえっちな体験をして、その心理状態を描写するのが一番だというのが部長、野路菊雪見の自論であった。

正直いって性的体験はおろか男性と付き合った経験すらなさそうに見える野路菊先輩が、えっちな小説にリアリティーを出そうというのにそもそも無理がある。

確かに俺にもそれらの甘酸っぱい経験はない。

けど、そもそもえっちな小説を書こうという意思がない。

だからえっちな描写のリアリティーについて妥協を許さない野路菊先輩のこの態度は、迷惑以外のなにものでもなかった。

それはみずほも一緒だろう。

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