とある鬼調伏一族の元旦
第1章 元旦の朝
「はあ~やっと息ができる」
自分の部屋に戻り、背伸びをするとベッドに座った。
そして帯びの中に入れておいた懐紙を取り出してはクスクスと笑う。
願い事は3つまで。
何を書こうか?考えるだけでワクワクする。
やがて桃花は机に座り、書道道具を広げた。
小さな筆をとり、墨を付けると懐紙に滑らせた。
3つの願いを心を込めて丁寧に書いていく。
出来上がりを見て柔らかく微笑み、そっと隅に置いて乾くのを待つことにした。
「さ、次は書初めね。なに書こうかな~」
書初めに参加したら書いたものは寺の一角に張られるのだから下手なことは掛けない。
「これだから苦手なのよね~。適当な四文字熟語にしとこうかな」
そういって四文字熟語辞典を開き、なんとなく目にとまった『明鏡止水』にすることにした。
「これでいいか」
そう言って筆を換え、墨を吸わせて半紙に滑らせようとした瞬間
「桃花さんの素直で明るいところが好きですよ」
という蒸苑蒔の声が頭に響いた。
筆先は迷うことなく滑り始めた。
自分の部屋に戻り、背伸びをするとベッドに座った。
そして帯びの中に入れておいた懐紙を取り出してはクスクスと笑う。
願い事は3つまで。
何を書こうか?考えるだけでワクワクする。
やがて桃花は机に座り、書道道具を広げた。
小さな筆をとり、墨を付けると懐紙に滑らせた。
3つの願いを心を込めて丁寧に書いていく。
出来上がりを見て柔らかく微笑み、そっと隅に置いて乾くのを待つことにした。
「さ、次は書初めね。なに書こうかな~」
書初めに参加したら書いたものは寺の一角に張られるのだから下手なことは掛けない。
「これだから苦手なのよね~。適当な四文字熟語にしとこうかな」
そういって四文字熟語辞典を開き、なんとなく目にとまった『明鏡止水』にすることにした。
「これでいいか」
そう言って筆を換え、墨を吸わせて半紙に滑らせようとした瞬間
「桃花さんの素直で明るいところが好きですよ」
という蒸苑蒔の声が頭に響いた。
筆先は迷うことなく滑り始めた。