とある鬼調伏一族の元旦
第2章 桃花、参ります!
「お母さ~ん、ちょっと出てくるね」
「あんた書初めはどうしたの!?」
桃花の母、千鶴の声が聞こえたのかどうかはわからないが、桃花はそのまま出て行ってしまった。
「まったく、あのこは…」
「千鶴さんどうかしたのですか?」
「ああ、蒸苑蒔様。桃花ったら書初めもほっぽり出してどこかへ行ってしまったんですよ」
「初詣ですかね?僕も行ってみたいですね」
「もう、蒸苑蒔様まで!こんなことだがらお義姉さんに目を付けられるのよ!」
「桃花さんは大丈夫ですよ。芯はしっかりしていますから」
「はぁ~、蒸苑蒔様が思うほどあのこはおしとやかではないんですよ」
母としての愚痴を思わず漏らしそうになっていると、書初めがおわったのかぞろぞろと人が出てきだした。
これから昼食を取り、その後は書初めしたものを順に張り出すのだ。
本家の嫁である千鶴は朝からその準備に追われていた。
「あんた書初めはどうしたの!?」
桃花の母、千鶴の声が聞こえたのかどうかはわからないが、桃花はそのまま出て行ってしまった。
「まったく、あのこは…」
「千鶴さんどうかしたのですか?」
「ああ、蒸苑蒔様。桃花ったら書初めもほっぽり出してどこかへ行ってしまったんですよ」
「初詣ですかね?僕も行ってみたいですね」
「もう、蒸苑蒔様まで!こんなことだがらお義姉さんに目を付けられるのよ!」
「桃花さんは大丈夫ですよ。芯はしっかりしていますから」
「はぁ~、蒸苑蒔様が思うほどあのこはおしとやかではないんですよ」
母としての愚痴を思わず漏らしそうになっていると、書初めがおわったのかぞろぞろと人が出てきだした。
これから昼食を取り、その後は書初めしたものを順に張り出すのだ。
本家の嫁である千鶴は朝からその準備に追われていた。