とある鬼調伏一族の元旦
第2章 桃花、参ります!
午後になり、書初めの貼り出しが始まった。
桃花の伯母はあやめの書初めが一番だとしきりに褒めている。
確かに綺麗だが、例えそこそこだったとしても伯母は桃花より上手ければ褒めるだろう。
(桃花さんも不憫だな…)
それよりも桃花は書初めはどうしたのだろうか?
本当にサボってしまえば伯母が喜ぶだけだというのに…。
「あら、もう貼り出されているのね」
貼り出す場所には既に出来上がった者の書初めが張られていた。
「あら、この方すごくお上手ね」
「本当、綺麗な字だわ。どなたかしら?」
伯母やその取り巻き達でさえ賛辞する一枚。
それを見た瞬間、蒸苑蒔は口に笑みを浮かべずに入られなかった。
『天真爛漫』
活き活きとした字はまさに彼女のようだ。
「あなたらしいですね」
無意識にそう零していた。
桃花の伯母はあやめの書初めが一番だとしきりに褒めている。
確かに綺麗だが、例えそこそこだったとしても伯母は桃花より上手ければ褒めるだろう。
(桃花さんも不憫だな…)
それよりも桃花は書初めはどうしたのだろうか?
本当にサボってしまえば伯母が喜ぶだけだというのに…。
「あら、もう貼り出されているのね」
貼り出す場所には既に出来上がった者の書初めが張られていた。
「あら、この方すごくお上手ね」
「本当、綺麗な字だわ。どなたかしら?」
伯母やその取り巻き達でさえ賛辞する一枚。
それを見た瞬間、蒸苑蒔は口に笑みを浮かべずに入られなかった。
『天真爛漫』
活き活きとした字はまさに彼女のようだ。
「あなたらしいですね」
無意識にそう零していた。