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なななの短編♪

第9章 読み切り『寡黙男子』

「………キス…したいんじゃないの?」


したい……


でも…なんか違う───



「亜紀乃…何で泣くの?」


パラパラと涙が落ちる。



付き合ってるのに、


私はまだ彼に片想いしてる…



「……言ってくれなきゃ分かんない」



それは…こっちのセリフだよっ…


私の言ったことに学は答えるなら──


もう恐れることなく聞いてやる。


もともと告白だって、

玉砕覚悟だったんだし、


もうどうにもでなれだ───



「学…私のこと好き…?」


「え?うん」



………………?



あんまりあっさり返してくるから、また拍子抜けして学を見た。


相変わらず無表情で…

照れたりとかは全くしてない。


「私と…キスしたいっ…?」


「うん」



なんだこいつ。


うん、しか言わないのか?


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