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なななの短編♪

第9章 読み切り『寡黙男子』

判明したことがある。



一見クールで寡黙キャラだけど…


実際の彼は…



私が事細かに言わなきゃ分からないスーパー鈍感な男らしい。


ていうか…信じられないくらい、天然…?




「学、ギュッとして?」



「…………亜紀乃は…俺にギュッとしてほしいの?」


「っ……そのドSみたいにいつも再確認するやめてよ…」


「……だって…」



だって……?



「夢じゃないか、確めたい」



「っ……」



そんな理由だったの?


真顔でキメる、学にドキドキしてる。





「夢じゃないから……

私、学のこと…好きだら…」


「うん、ありがとう」


うーん…

ちょっとは照れたり表情に出してくれると助かるんだけどなぁ…



ギュッとしてもらいながら、学はまた、


「亜紀乃、好きだよ」


って。


そういうの、全部無意識にやっちゃってるんだろうけど…

そんな学のせいで心臓が…


「すごい心臓の音…」


「だって…っ」


「………亜紀乃じゃないよ、俺の。」



………っ。


死んじゃう。

キュン死。


そんな
ちょっとズレた彼との、
よく分かんない日々。

けど、すごく気に入ってます。


【完】

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