テキストサイズ

なななの短編♪

第9章 読み切り『寡黙男子』

思考停止。


誰か助けて。



「亜紀乃…」


学は平然と私から唇を離しながら、私を見つめた。


「好きだよ…」


「っ…へっ…?うっ、うそっ…」


「うそじゃないよ」


だから真顔だから分かんないんだって!



「亜紀乃…好き…」


「っ…まなっ──」


また唇を塞がれて、驚きで目を見開く。



何事っ…!?


「………突然どうしたのっ…」


私は恥ずかしすぎて死にそうなのに、全く学は動じてないのが腹立たしかった。


「したいときしてほしいって亜紀乃言ったよね?」


「言ったけど…っ」


「だからそうした」



はっ……────


学が…


笑った────…



「好きだよ」


「んんっ…」


「亜紀乃…好き…」



調子が狂う───


甘い学が見れるなんて思わなかったから…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ