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寡黙男子

第1章 はじめの一歩から *亜紀乃の世界*

3ヶ月経ってるのにキスどころか手も繋いでないって、どうなの?



「私たち…うまくいってるよね?」



歩く足を止めて
ついそんな質問をした。


少し私の先まで歩いた高橋くんも足を止めると、クルリと振り返って私を見る。


無表情……
全く何考えてるか分からない。



「……何が?」



そんでさらに、訳の分からない言葉が返って来る。



聞くだけ無駄だったかも…。



このまま私が話を進めたら、『じゃあ別れよっか』なんて事言われてしまいそうで怖い。



「あ、いやっ…やっぱり何でもないっ」


「…………そっか」



そしてまた、二人で歩く。もちろん無言で。



気まずいけど、
やっぱり彼が好きだから、傍にいたいし…。


でも高橋くんは早く一人になりたいとか、思ってんのかな?



あー、本当に寡黙だし無表情だし…訳分かんないよー…

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