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隠れて甘いkissをして

第12章 彼女と同期

彼女の会社まで迎えに行き、食事に行くのが毎週金曜日のデートと決まっている。


麻里奈の好きなイタリアンやフレンチを中心に、毎回俺が店を予約するんだけど、今週はそれをすっかり忘れていた。


前日の電話で指摘されて、慌てて予約すると言ったけど、今回は珍しく麻里奈が店を決めた。



「別に忘れてた事を怒ってるわけじゃないの。

ただ、今まで予約しなかった事が無かったし、アキくんこの前から元気ないっていうか……

今日もいつもみたいに喋ってくれないし

心配してるんだよ?」



不機嫌な顔から一転、悲しそうに見つめてくる麻里奈。



「ごめん、何でも無いんだ。
最近サマータイムで出社が早くて、ついぼーっとしちゃってさ」



俺はいつもの笑顔を作る。



「これ、ほんと美味いよ。
店の雰囲気も良いし。
予約してくれてありがとう、麻里奈」

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