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隠れて甘いkissをして

第2章 突然の出逢い

「…………!」



指差す方に、小さくてお洒落な一軒のお店が見える。

1Fがオープンテラスになっていて、その奥はスタンディング席のようだ。

お客さんは2、3人程いるみたい。


こんなところにBARがあったなんて知らなかった……

駅から少し離れてるし、いつもは電車で通り過ぎる場所だ。



「俺はその1番手前のカウンターにいたんだけど。
雨が降ってきたなと思って外を見たら、君の姿が見えてね」



私は彼の方に顔を戻す。



「雨降ってんのに、ぼーっと突っ立ってるからさ。
危ない人なのかと思ったけど、気になって来てみたってわけ」

「あ、危ない人……?」



そう聞き返しながら、改めて自分の姿を確認すると……



「……………!」



………ひ、ひどい……!

髪から服まで全身びしょ濡れ。

カバンとパンプスはドロドロになっている。


……この様子だと、顔は更に大変なことになっているに違いない……

恥ずかしさが込み上げてきて、体温が一気に上昇していく気がした。

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