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隠れて甘いkissをして

第2章 突然の出逢い

「……すみません、気にしないでください。私ちょっと今変なんで!
というか、たった今失恋をしたばかりで……あ、その彼とは最初から付き合ってもいないんですけど……」


……って何言ってんの私!!

この人には全く関係のない話でしょ!

……だめだ。今すぐここから立ち去りたい。


「ってそんなことどうでもいいですよね。すみません、傘ありがとうございました。
私はタクシー拾って帰りますので大丈夫です!では!」


早口でそう言い放ち、体をくるりと反対側に向けて走り出した………

のも束の間


「…………!!」


ザザザーっと大きな音。

……2、3歩走ったところで、足がもたつき、私はその場に派手に転んだ。

バッグがひっくり返って、中身が地面に散らばる。


………し、死にたい………

私、確か今朝もコケたような………

やっぱり今日は最悪な日だ。


「………君、面白いね」

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