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隠れて甘いkissをして

第24章 口が滑って…

昨日の資料室の一件で、俺と咲原は気まずいまま、とくに会話をすることなく咲原が先に帰っていった。


咲原に謝らなきゃいけない。


でも、理由は?


なぜあんな事をしたか、話せる気がしない。


…昨日の翔太の言葉も頭の中をぐるぐる回り、俺は自分に嫌気がさしていた。




「悩んでますねぇ、立花先輩。
香、ちょっと同情します」



エレベーターに2人で乗ると、海老沢が言った。




「……顔が笑ってるよ、海老沢」

「え?そうですかぁ?」



海老沢は口元を押さえる。

俺は溜息をついた。



「見られたのがお前で良かったのか悪かったのか…」

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