
隠れて甘いkissをして
第30章 言葉にできなくて
「う、うん……!」
すぐに返事をして、立花の後を追ってエレベーター前まで行く。
2人で乗り込むと、誰も乗っていなかったエレベーターの中で
立花は突然ガバッと頭を下げた。
「咲原……マジでごめん!」
「えっ!? な、なに!?」
突然の謝罪に、ビックリする。
「何ってお前……」
立花が顔を上げた。
「先週の会議の後、資料室で……」
「………!」
「どうかしてたよ。
お前を泣かすつもりはなかったんだ。
もう、二度としない。
………本当に悪かった」
立花は申し訳なさそうに、シュンとしている。
あ、そうだ……
先週の木曜日…そんな事があったんだった。
