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隠れて甘いkissをして

第3章 忘れられないKiss

会社のエントランスを出て、駅までの道を2人で並んで歩き始めると、立花は静かに口を開いた。



「……それで?」

「え?」

「ここ1週間ボケーっとして、ずっと俺を無視している理由を聞かせてよ」



……えっ? 無視!?



「た、立花……私無視なんてしてないよ?」



ぼーっとしていたのは間違いないけど、無視した覚えは無い。


驚いて聞き返すと、立花はしら~っとした顔で私を見下ろした。



「俺だけじゃない。
周りの同僚達も、お前に話しかけても反応しないって言ってるよ」



……そんな……


無意識のうちに、まさかそんなレベルにまで陥っていたなんて……


愕然として思わず立ち止まる。

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