
隠れて甘いkissをして
第35章 離れる心
「………麻里奈が?」
妙な胸騒ぎがした。
海老沢は小さい声で続ける。
「先輩の彼女と……同じくらいの女の人がもう2人。
会社の方から歩いてきたから、ばったり会ったんです。
香、なんだか嫌な予感がして、なんでここを歩いてるのか聞いたんですけど。
そしたら、彼女が……」
海老沢が言い難そうにしたので、俺は近付いて言った。
「いいよ。 麻里奈はなんて言ったの?」
「………咲原先輩、彼氏がいるのに
立花先輩を誘惑する、最低な女だったって……」
「……………!」
