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隠れて甘いkissをして

第35章 離れる心

店を出て、電話をかける。

2コールもしないうちに、麻里奈の高い声が聞こえた。



『アキくん!
飲み会もう終わったの?』

「麻里奈、今どこにいる?」



俺は質問に答えずに言った。



『今ね、アキくんの会社の駅のホームにいるよ。
逢いたくなって、来ちゃったの♡』

「…………
すぐ行くから待ってて」



電話を切って、乱暴にカバンに放り投げた。


無償にイライラする。


酔いは完全に覚めた。


…………………………


「アキくん!」


改札に入りホームに降りると

ベンチに座っていた麻里奈が、こっちを見て手を振った。

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