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隠れて甘いkissをして

第38章 別れる理由

「うるせーな。
暇な主婦と気楽な学生に言われたくないね。
だいたい姉貴だって旦那置いて帰ってきて、いい身分だな」


「うわっ! 逆ギレ!
いいのよ、旦那は仕事なんだから」


「気楽なんかじゃないもーん。
ゼミ行ったりバイトしたりー、海も行くし花火も行くし忙しいんだからー。
寂しいお兄ちゃんと違って彼氏もいるし♡」




………やっぱり帰ってくるんじゃなかった。

俺はソファに寝転び、ここにいることを心から後悔した。




麻里奈と距離を置いてから、幾日かが過ぎた。


今まで毎日きていた電話やメールは、あの日を境に嘘のようにピタリと止まっている。


海とか花火とか、麻里奈から計画されていた夏休みの予定が全て無くなったので


俺はする事が無い……つまり時間が余ってるから、フラフラと横浜にある実家に帰ってきていた。

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