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隠れて甘いkissをして

第38章 別れる理由

何かが、自分の中で壊れる音がした。


最初に咲原と出逢ってから


知り合いが少なく人見知りなあいつが、俺だけとは飲みに行くこと


愚痴を言いながらも、必ず帰り際に聞いくれてありがとうと笑顔で言うこと


それが俺にとって、なんとなく心地良いものだった。




そんな咲原が七瀬隼人と付き合ってから


知らない女の顔をして、嬉しそうにしたり、分かりやすく落ち込んだりするから。


気になって仕方ない。


あいつの涙を見たら、放っておけない。


あいつの為に俺ができることは、何でもしてやりたい。


あいつが泣かないように


またいつもの笑顔に戻るように




そう、それが本当は


俺の本心は………




咲原のことは、俺が守りたい。


また俺の所に来て、俺を頼ってほしい。




………好きなんだ。




他の事を忘れてしまうくらい、咲原が好きなんだ………

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