
隠れて甘いkissをして
第40章 叶うなら…このまま①
………改めて、隣りを歩く隼人を見上げた。
その格好良さは、どこにいても際立つ。
多くの外国人がいるここでも、それは健在だった。
隼人はいつものようにキャップをかぶり、サングラスをしている。
黒と赤のTシャツを重ね着して、デニムというラフな格好。
………少し、日焼けしたのかな?
すらっと伸びた手足が、まだ夏の空気が残る今にぴったり似合っている。
こんなに人がいる中で、気にせずにスタスタ歩く隼人に、ドキドキしながら後をついていった。
「………それより」
隼人が口を開く。
「あの会社の前で、彼女達に言われた日から結構経ったけど。
本当に何か言われたり、同じ事されたりしてないのか?」
「うん、大丈夫。
隼人が来てくれたから、何も無いよ」
笑顔で答えると、隼人は私の腕に触れた。
「それなら、なんでこんなに痩せたんだよ」
「…………!」
「ちゃんと食べてないだろ?
他に何か悩んでるなら言えよ、由宇」
