
隠れて甘いkissをして
第40章 叶うなら…このまま①
隼人が足を止めて、私をジッと見つめた。
………この目に捕らえられたら、何も隠せなくなってしまう。
「何もないよ。
ちょっと夏バテしたの。
ダイエットにもなったし、元気だから全然大丈夫だよ」
目線を合わさないように、私は笑顔を作って答えた。
「これ以上痩せる必要ないだろ。
普段一緒に居てやれねぇし、由宇は溜めるからな。
本当に、何かあったら遠慮せずに言えよ?」
隼人が私の頭を撫でた。
「……うん、ありがとう」
胸がキュンとする。
その言葉だけで充分だ。
「じゃあ、行くか」
私達は再び歩き出した。
