
隠れて甘いkissをして
第42章 最後の夜
高級レストランだけあって、周りはセレブといった雰囲気を醸し出ている。
ほとんどが外国人の中でも、隼人の格好良さは全く負けていなかった。
フォーマルな服装は、彼の色気を最大限に引き出している。
メニューを開いて選ぶ仕草から、店員に注文する姿まで、何もかもがため息が出るほど美しかった。
「由宇、疲れた?」
隼人の言葉に、ハッとして我に返った。
「ううん、全然!
最後の夜にこんなに素敵な場所に連れてきてくれて、本当に嬉しい……」
……最後……
自分で言った言葉に、ズキっと心が痛む。
3日間、本当にあっと言う間に過ぎてしまった。
明日の早朝、私は先に日本に帰らなければいけない。
空港を一緒に出るわけにはいかないから、隼人は少し後の便に乗ることになっていた。
