
隠れて甘いkissをして
第42章 最後の夜
ちょうど食事が終わったタイミングだったので、隼人は立ち上がった。
「上にBARがあるから、移動しよう。
そこで話すよ」
エレベーターでひとつ上の階にあがる。
そこは屋上で、夜景が一望できる開放的な空間になっていた。
「すごい……!キレイ……」
足を踏み入れた瞬間、私はその景色に目を奪われる。
半分はプールになっていて、泳いでいる人や、その横でゆったりとお酒を飲んでる人が何人かいた。
夏の夜風が心地よく吹き抜けて、キャンドルの光がゆらゆらと揺れている。
どこかリゾートに来たような感覚に陥った。
「由宇、こっち」
隼人が両手にカクテルを持って、私を呼ぶ。
私達は夜景が見える奥のウッドデッキに進み、2人で並んで席に座った。
