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隠れて甘いkissをして

第42章 最後の夜

「シゲさんから俺の事ちょっと聞いてる?」




隼人は私の前にグラスを置いた。




「う、うん……
隼人が12才の時にシゲさんのうちに来たって……」




それから何年か一緒に住んでいたってところまで聞いた事を、隼人に伝えると

隼人は頷いて再び口を開く。




「シゲさんはね、伯父なんだ。

つまり、俺の母親の兄にあたる人。

あの人、あぁ見えてもう60才なんだよ」


「……………!」




シゲさん………!

そうなんだ!



そして隼人の母親が出てきたことに、私はちょっと緊張する。

隼人の母親なんて、きっと凄い美人なんだろうな……

そんな事を短い間に思っていると、隼人が静かに続けた。




「母親は、俺が12才の時に死んだんだ。

もともと、父親もその7年前に事故で亡くしてるから

シゲさんが俺の親権をとって、育ててくれたんだよ」

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