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隠れて甘いkissをして

第1章 ツイてない日

私のくらだない愚痴も、大して面白くない話でも


立花はちゃんと聞いてくれて、時折叱ったり、励ましたりしてくれる。


(………発散どころか、感謝してる)



「ん? どーした?」

「え!? な、なんでもない……」



い、いけないいけない……


気付いたら立花を見つめたままで、慌てて目を逸らした。


立花は、そんな私を不思議そうにじっと見てくる。


……あまりその目で見ないでほしい……


優しい立花の瞳は、何故か私の胸をキュンとさせるから


心臓が持たなくて、長い時間は見ていられない。



「それで?お前にとってのストレス発散方法は?」

「特に無い。趣味さえ無いつまらない女なの」



さっきまでのドキドキを隠したくて、つい口調が悪くなる。



「私には、立花みたいにラブラブな恋人もいないしね。
悲しいアラサーOLなんです」

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