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隠れて甘いkissをして

第5章 まちぶせ



「………その涙。
悲しくて泣いてるの?」



彼は私に静かに尋ねた。



深くかぶった帽子の下から、真っ直ぐな目で私を見つめている。



私は大きく首を横に振った。





「私、今日仕事で大きなミスをして……

そうじゃなきゃ、早く上がるつもりだったの。

立花……あ、同僚とも話ができたし、後輩にも助けてもらって。

だから……」




違う。


こんなことが言いたいんじゃない。


私は……

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