
隠れて甘いkissをして
第6章 秘密の場所へ
「色んな事してるから、なんて言えばいいのかなー」
隼人は具体的に教えてくれない。
「まぁ、由宇ちゃんが近いうちに分かるようにしとくよ」
……分かるようにしとく……?
ますます意味がわからない。
こんなに謎の多い人は初めてだ。
「名刺みたけど、由宇ちゃんは大企業に勤めてて凄いね」
「…私は事務してるだけなので、全然凄くないです」
奇跡だと自分でも思うくらい、私は全国シェアの飲料水メーカーに勤めている。
業績が良く新卒採用を増やしたその年に、運よく滑り込む事ができた。
大学生活も地味に生きてた私は、人早く就活をしていたからという寂しい理由もあるけど。
