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息もできない

第15章 謝って欲しいわけじゃ

直目線


俺と黒澤さんが店の外で話してたのが気に入らない、と嫉妬する春陽が可愛くて仕方ない

つい笑みがこぼれてくすくす笑っていると


「なんだよ…」


と拗ねた声が聞こえた


誕生日に黒澤さんと会ってた分と
さっきキスを焦らした分

仕返しだ!


「良い人だよね、黒澤さんて」


と少し褒めてみる

そしたら春陽が俺を痛いほど強く抱きしめた


「いたたたた…」
「朗なんか褒めちゃだぁめ」

って言われた


ふふ
なんて幸せなんだろう



俺はちょっと前までの暗い気持ちから一転、すごく上機嫌で

春陽の、薄い唇にそっと口付けていた

「!!」


春陽がすごく驚いているのがわかったけど、こうなったら止まんないよ


俺は口だけじゃなくて頬にも、瞼にも、鼻にも、耳にも


あらゆるところに口付けた

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