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息もできない

第15章 謝って欲しいわけじゃ

くすぐったそうにしている春陽を見ていて
実はずっと気になっていたことを聞いてみた


「ねぇ春陽。昨日俺、春陽のお店の前に行ったの。気がついた?」


春陽はちょっと気まずそうに


「…あぁ」

と答えた

「あの時ーーー」

なんで目を逸らしたの?


と聞こうとして言葉を遮られた

「ごめん。俺嫉妬してたんだ」
「え?」
「あの時、春陽と朗が仲良さそうに話しているのを見かけて…意地悪してやろうって…」


気まずそうに話す春陽には悪いけど俺はすごく安心して、そろそろ種明かしをしてやろうとか良い気分だった


にこにこしてる俺に気づいた春陽が不思議そうな顔をする


「なに?」
「えへへ、ヤキモチ焼いてくれて嬉しい」


正直に言うと春陽は拗ねたみたいにキスをして来た


「俺も、ヤキモチ焼かれたい」

その言葉にきゅんとして
今度は俺からキスをして


「そんなの、いつも焼いてる」


お店にくるお客さんの女の子がいつも春陽を見てる
嫉妬で気が狂いそうなんだよ?


「誰に?」

って聞かれたけど

「ナイショ」


今はまだね

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