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息もできない

第15章 謝って欲しいわけじゃ

「俺はむしろその方がいいんだけど…直が気になるならお風呂入ろうか?」


春陽の言葉にほっとした

よかったぁ…!

でもそれはほんの一瞬で


「よし、じゃあ行こう」

春陽は俺の腕を掴んでお風呂場に歩き出した

え?行こう?
ちょっ…なぜ

「もしかして、一緒に…入るの…?」

恐る恐る聞いてみると
悪戯する悪ガキのような顔で

「もちろん」

って言われた


ぇええええええ…!!
無理だよぉぉ!
そんな…そんなの…恥ずかしい…っ!


真っ赤になっていると

「前も一緒に入ったろ?」


でも、なんか…っ
あの時は恥ずかしさなんて感じる間も無くバスタブに入れられてたから……


家の中を移動するだけでそんなに時間がかかるわけない
だから悩む暇なくお風呂場に到着する


ふわぁぁぁぁぁあああ…!!
前回の俺は何を考えてたんだ!
バスタブであんな…甘えたり…して

春陽は俺のほうをじっと見ている


「ほら直、脱いで?」


と低音で囁かれて俺の心臓は壊れそうなほどバクバク言っている

限界…っ!

「春陽っ!先入ってて!俺後から入るからぁ!」

と俺は脱衣所を出てドアを閉めた
中からくすくす笑う声と一緒に衣擦れの音が聞こえて暫くして春陽は浴室に入った


「ふぅ…」

ひとまず安心……脱いでるところは見られなくてすんだ

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