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息もできない

第15章 謝って欲しいわけじゃ

挿入することに慣れているわけではない
後ろを解したわけでもなく
潤滑剤も使ってない

そんな状態で無理矢理繋がろうとすれば当然俺の身体は悲鳴をあげてお湯の中に僅かに赤い花を咲かせた


春陽が焦って声を上げる


「…っ…おい!直!やめろ…!!切れてるだろ…!」


さっきまでの甘い雰囲気や気持ちよさはどこへ行ったのか、というほどに苦痛を伴う行為だけど俺は躊躇わずに春陽を全て飲み込んだ


「っ…聞けって!直!」

「ぁ…っ………全部、はいった……?」


春陽が変な顔をする


「これで、春陽は全部…俺のもの……」


痛さで声が震えたけど全部飲み込めたことが嬉しくてにこにこしながら春陽に抱きついた


「…っ!!」


春陽は優しく俺を抱きしめ返して俺の背中を非難でもするかのようにぺちぺち叩いた


「こんな、自分を傷つけたりなんかしなくても俺は全部直のものだろ?こんな、血まで出して」


春陽が俺の後ろをツ、と撫でた


「っ…だって…春陽のこと、気持ちよくしたくて…」

「直が傷ついてたら意味ないの」


春陽が俺の頭をぽんぽんと撫でてくれて痛みに強張っていた身体から少し力が抜ける

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