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息もできない

第20章 大崎さんの

圭太とはその後普通にご飯を食べてたくさん話してわかれた


楽しかったなぁ…


俺は家に帰って風呂にも入らずにベッドに沈んだ


どうしようかな
春陽に、電話しようかな

大崎さんとのこと、聞くって圭太に言ったしな


俺は寝転がったまま携帯を眺める
すると音楽を鳴らしながら携帯が着信を告げた

相手は俺が今電話をかけようと悩んでいた相手
春陽だ

「はい、もしもし」

俺が応答すると、電話口から春陽の声がした

『直?』

けど、なんだか元気がないような気がする
明後日には引越しなのにな
何かあったんだろうか


俺が不安になっていると、春陽はその元気のない調子で話す


『明日さ、何か用事ある?』
「特にない、けど」
『話があるんだけど』


はなし?


「わかった」
『じゃあ明日。直の家まで行くから』
「うん。わかった」


俺と春陽の電話はそれで終わり
結局大崎さんとのことも、なんで元気がないのかも聞くことはできないままだった

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