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息もできない

第21章 そろそろ泣きたいのですが

「君はどうしてそんなこと俺に話そうと思ったんだ?」


俺が聞いてみると一旦上げていた顔が俯いて見えなくなった


「さっき…あいつらにヤられそうになってるアンタ見てたら、なんかイライラしてきて…罪悪感?感じた。いつもはこんなことないのに…」


いつもはこんなことない?
罪悪感?


見た目で判断すると反省とかそんな風に見えない
と思ってたんだけど

他のさっき追い出された3人はともかくこの黒髪の彼は、根は真面目そうで本当に反省してるんじゃないか…なんて思えてきて


「もう………いい…」


と言っていた

俺が言ってから数秒固まった後仁くんは

「お前………頭おかしいんじゃないの…」

と一言


「もう…君が反省してるなら構わないよ」
「反省はしてる…けど…」


だけどそのまま許すのはなんだか物足りないから


「じゃあ条件」
「なんだ?」
「春陽を取り戻すのを手伝って」
「わかった」


俺としては結構大きな要求をしたつもりなんだけど、答えはあっさりと返ってきた


「え、いいの…?」
「アンタが言ったんじゃん」


そして決意に満ちた顔で俺を見た


「俺が原因なんだから、ケジメはつける」

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