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息もできない

第21章 そろそろ泣きたいのですが

「けじめ、って…別にそんなことしなくても」

俺が言っても、仁くんの決意は固いみたいで

「とりあえず、俺が綾サンと話をするから」

と言われた
思い立ったら即行動っていう思いがあるのか


「電話する」


って言って携帯電話を取り出すと、少し操作した後あっという間に電話をかけ始めてしまった


えっ…ちょ、今!?


「もしもし、仁っす。この前のやつでちょっと話したいことがあるんですけど。ーーはい。そうです」


うあ、なんか
俺が緊張する


「ーーーわかりました。それじゃあ待ってるんで」


そして電話を切った


え!?
今から大崎さん来るの!?
そんなことないよね!?!?


俺が1人でテンパってると仁くんが声をかけてきた


「ってことなんで、ちょっと待っててください」
「え、うそでしょ!?そんなん無理だよ!!」


俺が反抗すると小さい声で「めんどくせーな」って呟いた


めんどくさいって…!!
別にいいけど
でも
自分で言ったのに…


「綾サンに会いづらいならその辺に隠れてればいいじゃん」


と指差されたのは押入れ


中に隠れろってことね…?

じゃあ大崎さんが来たら隠れてよ…

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