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息もできない

第21章 そろそろ泣きたいのですが

仁くんとはこの後大崎さんがまだ何かしてきたら味方になってくれるって約束をして、連絡先を交換した


これで春陽との仲が元通りになる


と普通ならそうなんだけど
今回は違う

本当に話し合わなきゃいけないのは俺と春陽だ


大崎さんはやっぱり春陽に圧力をかけて無理やり俺と引き剥がしてた
それは俺の予想通りで良かった

でも、俺に話せなかったかな
相談くらい、して欲しかった
それに春陽の過去を人に知らされたことが悲しくて


これからも春陽と一緒にいたいから
だからこそ
大崎さんとのこと、なんで俺に相談もなしに急に別れを告げたのか
それから
俺も知らない過去のこと


話さなきゃいけない


春陽にとっては思い出したくない過去かもしれないけど、俺は春陽のことなんでも知りたい
隠して欲しくない
俺も話すから


仁くんの家から帰る電車の中で少しだけ泣きたくなった



あぁもう

嫌だな、春陽にこんなこと言うの
でも先延ばしになんてしたくないし、できない
結局出る答えは変わらないだろうから


もしかしたら春陽は家にいないかもしれないけど
今から行ってみよう

嫌なことは全部今日終わらせてやる

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