テキストサイズ

息もできない

第23章 今度は俺?

「それじゃ、いってきます」
「行ってらっしゃい。俺もいってきます」
「うん。春陽行ってらっしゃい」


ひらひら手を振りあって俺と春陽は分かれた


会社に着くまでの間にしっかり冷静になるスイッチを入れる
俺は相変わらず会社では猫を被っているから


「おはようございます」


俺が普段無感情のように見えても部署の人は「おはよー」「おはよ」と普通に声を返してくれる

自分の席につくとパソコンを起動してメールなどの連絡を確認した


うん、今日も問題ないな


確認が終わった頃に主任から部署全体に声がかかる
朝礼のようなもので、今日の全体の予定とか差し迫った締め切りのあるものとかが知らされる


今日俺が出席する会議も名前が挙がったけど


「田中、谷口」
「はい」
「悪いが今日予定してた会議はキャンセルになった」
「延期ですか?」
「あぁ、来週に延期になった。悪いが予定は調整しといてくれ」
「わかりました」


今日の会議なくなっちゃった
はやく帰れるかな


と考えていると朝礼が終わった時俺の携帯が振動した

振動はすぐに止んだからメールだ


席について携帯のメールを開くと差出人は


「仁くん…?」


件名は「今日」


なんだろ?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ