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息もできない

第23章 今度は俺?

仁くんは少しの間黙ってしまった


言いにくいことなのかな?


俺はそんな雰囲気を察して間を埋めるためにコーヒーを一口飲んだ


「俺が、あの時あいつら止めたのは……」


仁くんは俺のことを真っ正面から見据えた




「あんたに…直さんに、惚れたからだ」



俺はコーヒーの苦さもわかんなくなった


え…………?
仁くんが俺のこと好き?
は?


俺の表情から俺の動揺を読み取ったのか仁くんは俺に自分の言葉を信じさせるための言葉を続けた


「あの時、あいつらに触られて反応するあんたが…すごく、綺麗で……俺以外になんて触られたくないって、勝手だけど…そう思ったんだ…だから俺はあんたを助けた」


ああもう余計パニックだよ


正直あの時のことは思い出したくないから俺がどんな反応をしてたかとかわからない

でも人がレイプされそうになってる現場なんてそんなにいいものじゃないよな?


「えぇと…あの時の現場を見て俺のこと好きになったの?」


俺が言わんとすることが伝わったのか仁くんは勢い良く首を横に振った


「あ、ちがっ…別にそういう趣味があるわけじゃないから!…つか、何考えてんだよんなわけねえだろ!」
「……だよね……」

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