息もできない
第23章 今度は俺?
「もう一度、彼氏に会わせてくれ」
「へ?」
俺は思わぬ言葉に間抜けな声が出てしまった
仁くんはその俺の声にはなんの反応も示さずファミレスのテーブルに手をつき深々とお辞儀をした
「頼む」
ファミレスで人に頭を下げさせているっていうのは奇妙な光景で、周りの人も変な目で見ていたから俺は焦って理由も聞かずに承諾してしまった
「わかった…わかったから、頭あげてっ…」
頭を上げた仁くんの顔は何故か決意に満ちた顔をしていた
それから仁くんが食事を終えるのを待っている間に俺は春陽にメールをした
『春陽今家にいる?』
『いるよ。もう帰れそう?』
あ、そういえば俺春陽に今日は会議で遅くなるって言ってたんだっけ
『実は今日会議は延期になっちゃって、今仁くんと会ってるんだ』
俺がこのメールを送ってからの春陽の返信は驚くほど早くて簡潔なものだった
『なんで?』
怒ってるのかな…
『呼び出されて会ってた。春陽に会いたいって言ってるんだけど、家に連れて行ってもいい?』
『会うのはいいけど、家はダメ。近くの公園まで連れて来て。近くまで来たらまたメールしてくれたら俺も家出る』
『わかった。ありがと』
「へ?」
俺は思わぬ言葉に間抜けな声が出てしまった
仁くんはその俺の声にはなんの反応も示さずファミレスのテーブルに手をつき深々とお辞儀をした
「頼む」
ファミレスで人に頭を下げさせているっていうのは奇妙な光景で、周りの人も変な目で見ていたから俺は焦って理由も聞かずに承諾してしまった
「わかった…わかったから、頭あげてっ…」
頭を上げた仁くんの顔は何故か決意に満ちた顔をしていた
それから仁くんが食事を終えるのを待っている間に俺は春陽にメールをした
『春陽今家にいる?』
『いるよ。もう帰れそう?』
あ、そういえば俺春陽に今日は会議で遅くなるって言ってたんだっけ
『実は今日会議は延期になっちゃって、今仁くんと会ってるんだ』
俺がこのメールを送ってからの春陽の返信は驚くほど早くて簡潔なものだった
『なんで?』
怒ってるのかな…
『呼び出されて会ってた。春陽に会いたいって言ってるんだけど、家に連れて行ってもいい?』
『会うのはいいけど、家はダメ。近くの公園まで連れて来て。近くまで来たらまたメールしてくれたら俺も家出る』
『わかった。ありがと』