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息もできない

第23章 今度は俺?

俺は身体を拭くのもそこそこに下着だけを身につけて脱衣所を飛び出した


「春陽っ!」


俺がそんな格好でいきなり飛び出してくるとは思っていなかったであろう春陽は驚きながらも突進した俺を抱きとめてくれた


「直!?どうしーー…」
「こめん!春陽!!」
「え?」
「俺、春陽の気持ち考えてなかった。だから、ごめん」


俺は春陽の腕の中から春陽を見上げながら正直に謝った

すると春陽は俺の鼻をつまんだ


「うに」
「俺の気持ち、考えてくれたの?」


俺は鼻が詰まったようなちょっと情けない声で答える


「当たり前でしょ」
「さっきまでなんにも考えてなかったくせに」
「でも……俺が一番大切なのは春陽だもん」


俺がそう言うと春陽は俺の鼻をつまんでいた手を離してしっかり俺を抱きしめてくれる


「ずるいよ、直」
「え?ずるい?」
「ずるいよ。そんな風に言われたら怒れないでしょ」


そう言って春陽は俺に軽くキスをした


「じゃあ怒らないで。優しくしてよ」
「ん?そうだね」


春陽はさっきより甘いキスをしてくれる


あー…もう
幸せ幸せ幸せ


俺が春陽の胸に顔を擦り付けていると春陽が優しく俺の身体を離した

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