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息もできない

第23章 今度は俺?

ようやく咳が止まっても顔は赤くて


「圭太顔真っ赤だよ。大丈夫?」


と俺が心配して聞くと圭太は俯いてしまった

俺は具合が悪いのかと思って圭太の顔を覗き込む
すると圭太が俺を押し返した


「ちょ、待っ…近えって……」
「?ごめん」


暫くすると顔の赤みも治まって圭太が顔を上げた


「ったく……急に変なこと聞いてくるし俺が直に惚れてたのも忘れてんだろうし……無自覚は罪だ」


圭太は俺に聞こえない声でぶつぶつ呟いて俺の額にデコピンをした


「痛っ…何すんの」
「あほ」
「えっ!?何?俺何かしたの?」


意味もわからないことで軽く暴力をふるわれた俺は不満で圭太に詰め寄るけど、圭太は何もなかったように咳き込んだ時止まった足を動かして進んで行ってしまう


「その無自覚で相手さんの理性ブチ切りそうだな…」
「圭太!待ってよ」
「はいはい」


俺が追いつくと圭太は俺両肩を掴んで言い聞かせるように言う


「いいか?三浦さんと俺以外の前では絶対いつもの鉄面皮発揮してろよ?」
「うん?…わかっ、た?」
「よし、絶対だぞ」


圭太はそう言うと自分の部署の方へと歩いて行ってしまった


なんだったんだ?

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