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息もできない

第23章 今度は俺?

「そうか」


圭太は少しの間考えて


「俺明日も会社があるしそろそろ帰るわ」


と言った

もともとそうしてもらうつもりだったから、俺は頷いた


「うん。わざわざ来てくれてありがとう、圭太」
「幼馴染なんだから、たまには頼ってくれよ」
「うん」


圭太はベッドの横から離れてリビングに戻って仁くんと少し話した

なにを話してるのかは聞こえなかったけど、随分長い

暫くしたら圭太はもう一度寝室に顔を出した


「それじゃあ、俺帰るから」
「仁くんは?」
「あいつはまだ帰らないってゴネるから置いてく」
「え……」


俺が渋い顔をすると


「まぁ他人に自分の家の中にいられるのも気持ち悪いだろうから、直の横にいさせて看病させるわ」


と圭太は仁くんを呼んで寝室に来させた

そして


「じゃあな、直。お大事に」


と言って圭太は家を出て行ってしまった


入り口に立っていた取り残された仁くんは俺に


「入るぞ」


と言って寝室に入り、枕元の床に腰を下ろした


「明日学校じゃないの?帰らなくて平気?」
「前も言ったけど、遅刻とかそんなんどうも思ってねえから。そんなことよりあんたのそれ治すのが優先だろ」

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