息もできない
第23章 今度は俺?
そして朗は俯いた
「お前は……今度は、失敗すんな……」
その言葉に胸を射抜かれたのは俺だけじゃないようで、三浦さんも顔を上げる
俺は三浦さんの過去に何があったのか知らない
知らない、けど
そんなの直には関係ない
だから、そんなん忘れて
「直のこと、大事にしてやって下さい」
俺の口からこのセリフが零れるように出て行った
この重い雰囲気に暴行事件が起こってざわついていた店内もしんと静まり返っている
朗は無言で三浦さんに手を差し出して、三浦さんもそれを取って立ち上がった
朗は伝票を持ってレジに行き代金を支払いながら「ご迷惑おかけしてすみませんでした」と一言店員さんに謝ってから店を後にした
俺と三浦さんもそのあとに続く
外に出ると朗は俺に「圭太、行くぞ」と声をかけて歩いて行ってしまった
俺は慌てて朗を追う
三浦さんは……ついてきていない
当然か
俺は振り向きもしない朗に声をかけた
「なぁ、三浦さん大丈夫だよな?」
「……多分な」
「……」
多分、か
やっぱり三浦さんの過去に起きたことってのは相当深い傷が残っているんだろうな
そう考えていると朗が俺の方を見て、真剣な顔をした
「これでハルが何もしなくて、谷口さんを放っておくようなら俺と圭太で守ってやればいい。……お前の大切な幼馴染なんだろ」
「朗……。ありがとう。でもそれは、三浦さんも同じなんじゃないの?朗にとって大切な、幼馴染だろ」
朗は何も言わなかった
「お前は……今度は、失敗すんな……」
その言葉に胸を射抜かれたのは俺だけじゃないようで、三浦さんも顔を上げる
俺は三浦さんの過去に何があったのか知らない
知らない、けど
そんなの直には関係ない
だから、そんなん忘れて
「直のこと、大事にしてやって下さい」
俺の口からこのセリフが零れるように出て行った
この重い雰囲気に暴行事件が起こってざわついていた店内もしんと静まり返っている
朗は無言で三浦さんに手を差し出して、三浦さんもそれを取って立ち上がった
朗は伝票を持ってレジに行き代金を支払いながら「ご迷惑おかけしてすみませんでした」と一言店員さんに謝ってから店を後にした
俺と三浦さんもそのあとに続く
外に出ると朗は俺に「圭太、行くぞ」と声をかけて歩いて行ってしまった
俺は慌てて朗を追う
三浦さんは……ついてきていない
当然か
俺は振り向きもしない朗に声をかけた
「なぁ、三浦さん大丈夫だよな?」
「……多分な」
「……」
多分、か
やっぱり三浦さんの過去に起きたことってのは相当深い傷が残っているんだろうな
そう考えていると朗が俺の方を見て、真剣な顔をした
「これでハルが何もしなくて、谷口さんを放っておくようなら俺と圭太で守ってやればいい。……お前の大切な幼馴染なんだろ」
「朗……。ありがとう。でもそれは、三浦さんも同じなんじゃないの?朗にとって大切な、幼馴染だろ」
朗は何も言わなかった