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息もできない

第23章 今度は俺?

「直、最後にご飯食べたの何時?」
「ぇ、と……お昼の1時過ぎ、かな……確か」


ずっと寝ていたから時間の感覚がないのか、曖昧な時間を答える


1時か
結構前だな


「お腹は?なんか食えそう?」
「んー……多分、食べれる。春陽の料理なら」


全く、またそうやって無自覚で可愛いこと言って


俺は直にもう一度口付けてから起き上がった


「それじゃ、晩飯作ってくる。リクエストある?」
「お魚が食べたいです」
「了解。着替えは自分で出来そう?」


そう聞くと直は一瞬考えて


「出来る………けど、春陽にやって欲しいな」


なんて、可愛いことを言った


俺は頬がだらしなく緩むのを感じながら


「じゃあ熱も下がって来てたから軽く風呂入ろうか、一緒に」


と言った

直は明るく笑って「うん」と小さく頷く


「じゃあとりあえず飯ね」
「お願いします」


俺は寝室に直を取り残して台所に入った


魚、か
鮭あるな……あ、カレイもある身が柔らかい方が良いだろうからカレイにするか


(さっきからお世話になりっぱなしだが)中野が作ってくれたらしきお粥に少し手を加えて、リクエストの魚も入れたら、即席だけど完成

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